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日下部記念病院

 久保田 正春

幸せを求めて

 財団設立70周年にあたり、記念の写真集を作るとのことで、院長に就任した平成
14年から現在、令和4年にかけて、日下部記念病院の視覚的な思い出について

添えさせていただきます。院長就任が、平成14年6月のことでした。前院長の

佐々木先生から譲り受けた院長室は、当時の外来棟の1階にあり、外来待合室や

診察室、事務室の近くでした。院長室の中には、精神医学や臨床精神医学といった

精神医学関係の本が並んでおり壮観でした。同じ建物の2階に、岡部看護部長の

部屋があり、その向かいに医局がありました。医局入口の近くにソファーがあり

当直の際にはそこに泊まっていました。回診時には、そこから出て病棟を回るの

ですが、各病棟は離れていて、冬には雪の中を長靴を履いて歩いた記憶があります。

北病棟前には、あずまやもありました。急性期病棟と療養病棟の間には中庭があり

そこには「主」と呼ばれる大きなカエルが潜んでいました。中庭にはバレーボールの

コートがあり、片隅には(故)岡部課長が建てたという駐車場の屋根が立っており

その下に物干しがありました。皆で楽しめる催しとして、院内に飾りつけを行い

七夕の飾りを病棟ごとに競い合ったこともあります。病院の新築では、まず、
「グループホームふえふき」が建築され、続いて病棟の建築となりました。新たに
建てられた病棟は、個室的多床室、機能別病棟など、新しい考えを取り入れたものです。

建築には、甲府城ゆかりの柳沢氏のチームが設計にあたってくれることになりました。
建築が決まってから、ファシリティマネージメントといわれる建築後の経営

シミュレーションを繰り返し行いました。なかなか建物の話にならず、いつ建設

できるのかと途方に暮れる日々でした。コンサルタントの牧氏、石橋氏と目標数値を

立てては検証してということを繰り返し、投資可能額を算出しました。その額に

合わせるために、今度は設計側とずいぶん相談を繰り返したものでした。おかげで

建築後は経営的にも安定しています。出来上がった建物を見ると、病院本体の左右に

ウィングがあり、西洋の城郭のような印象がある建物です。その後、デイケアの

ニーズの高まりに合わせて、デイケア棟も増設されています。院内に就労支援施設も

開所され、大きな洗濯機などが並び、就労支援が行われています。建て替えの際には、旧病棟の壁に皆で落書きをしたのも楽しかった一コマですね。

平成20年8月12日には、日本医療機能評価機構の病院機能評価を受けました。小菅事務部長、長坂看護部長の尽力で、山梨県内の精神科病院としては初めて

認定を受けることができました。認定が決まった際、皆で飛び上がって喜びました。この病院機能評価の認定は、現在も更新されています。東日本大震災の

際には、「心のケアチーム」として、気仙沼周辺にチーム派遣を行いま した。多くのスタッフが参加して下さり、この活動は半年にもわたりました。

最初に派遣された時の、一面倒壊した建物で埋め尽くされた景色は、恐ろしいものでした。この活動はその後、「DPAT」という形に整えられ、熊本の

地震でも、また、県内施設の感染症発生の際にも、当院のチームが被災地に向かっています。まだまだたくさんの場面が浮かんできて語りつくせません。

現在は、私のほか、玉置副院長、杉山診療部長、竹居看護部長、辻事務部長の体制で病院運営がなされています。引き続き、患者さま、財団で働く

皆さまのために尽力してまいりたいと考えております。今回の写真集が皆さまの思い出の1ページになることを期待しております。

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副院長 玉置 寿男​
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診療部 部長 杉山 仁視
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看護部 部長 竹居 由香利
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事務部 部長 辻 俊彦
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